2011/11/24

[review] The Espressologist

The Espressologist
Kristina Springer




『The Espressologist』。
タイトルと表紙通り、コーヒーショップが舞台のYA(ヤングアダルト)小説。

シカゴのコーヒーチェーン店でバリスタとして働く高校生のジェーンが趣味としてノートにメモしていた「飲み物のオーダーに見る客の性格分析(エスプレッソロジー)」から、常連客に恋のお相手を紹介してみたら、これが大成功! 店はもちろん、町中のうわさを集めて、ついには人気番組が取材にくるほどの大フィーバーに!

といった話の本。(あらすじは、翻訳版のあらすじから。)

表紙に惹かれて、そしてあらすじに惹かれて読み始めた本なんだけど、舞台がコーヒーショップでコーヒーが沢山登場するっていうから、これはスタバで飲み物頼んでのんびり読書したいじゃないか!
と思ったので、それを実行しながら読んでた本でした。

舞台はシカゴのまさにスタバにそっくりなコーヒーショップ(後に著者がスタバで執筆してたのが判明。笑)
珍しくYAなのに学校は少しは出て来るものの学校内でドラマが発展するようなことはなく、ほぼコーヒショップが中心になっているお話。
そして話の時期は11月中旬頃のThanks Giving day(感謝祭)からクリスマス頃までの間。
まさに今です。
今日(23日)がまさに感謝祭ですから。
そして、話に登場するのは冬のメニューがずらり。
これでもかっていうくらい同じ時期にスタバで読んでたら、結果的に気付けば飲んでたメニューが本に登場するっていうシンクロ率が凄い展開にビックリ。

さて、本の感想はというと、
『小説向きではなく、映画向きの本』
っていう感想だったわ。

元々薄い本だったから、そこまで期待はしてなかったんだけど、期待と予想を上回ることが一度も無いままハッピーエンドで終了!
アタシの期待が大き過ぎたのでは?って思うかもしれないけど、いやいや、そういうわけでもなく。
限られたページ数で難しかったんだろうけれど、人物の背景とドラマに深みが無い本の厚さと同じちょっと薄っぺらな印象の本だったかな話の内容の印象はといえば。
しかしながら、文字からコーヒーの香りがにじみ出て来そうな気がするほど雰囲気がいい小説で、読みながら絶対にコーヒーが飲みたくなるというほど、全然面白く無い悪い本っていうわけじゃなかった。
そうかぁ、そこまでの面白い展開は望めないのかぁと思ったアナタ。
望めないんだけど(そこは否定しない。苦笑)、視点を変えればなかなかな小説。
よくあるラヴコメ映画といえば、ベタな設定に先が読める展開なんだけどファッションがよかったとかベタだからこそとかで面白かったってそれなりにヒットするもの。そんあラヴコメ映画のノリがそのものな小説だったから、アイディアは読もうって思うほど惹かれるものがあるからもうすこし主人公や周りのキャラクターを掘り下げてこれを映画化したら面白いはず!!って読み終わった後に思ったわ。
内容がコーヒーショップ内での話の展開が多いから、学生じゃなく大人の設定にだってできる話だったし、できることなら映画化して見てみたいんだけど。
だから、小説を読んでるというより、あたかもティーンズのラヴコメ映画を見てるって思いながら読めば面白い小説かもしれない。
もちろん、側にコーヒーを置いて。

そんな1冊でした。

まーさーに。
本の中の時期は今。
そして、翻訳版ではメニューがどう表記してるのかわからないんだけど(読んでないから)同じメニューがスタバの冬期限定であったりするので、『今』スタバで読んでみて、ってオススメしたい一冊です。
翻訳版は『バリスタ少女の恋占い』というタイトルで出版されてます。

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